信用取引【しんようとりひき】

margin transaction

信用取引とは、資金や株券を担保にして、証券会社からお金や株を借りて取引を行う方法のことです。

■信用取引のパターン

□お金を借りる

現物取引では、100万円の資金に対して、取引額も100万円となりますが、信用取引を使えば、最大で3倍の300万円分の取引ができます。(※レバレッジ効果)

取引が成功すれば利益は3倍となります。

(※レバレッジ・・・てこの原理のこと。3倍のレバレッジをかけると利益は3倍だが、損失も3倍になるので注意。)

(例.)資金100万円を用意→300万円分、取引をする

利益が出た場合

(例.)資金100万円を用意→A銘柄を株価100万円で、300株購入→101万円で売却。この場合は、元本103万円に増えます。

損失が出た場合

(例.)資金100万円を用意→A銘柄を株価100万円で、300株購入→99万円で売却。この場合は、元本97万円に減ります。

□株を借りる

普通の株取引では、株価が安いときに購入し、株価が上がったところで売却するので、安く買って、高く売ることが勝利への近道となりますが、空売り(信用売り)は全く逆の発想で、株価が下がれば儲かる仕組みとなっています。

空売り

仕掛け

■信用取引のルール

①6か月以内に清算する義務

借りたものは返すという借金返済の義務の原理です。原則として、6か月以内の返却が義務付けられていますが、最近は無期限信用取引(一般信用取引)という返済期限なしの信用取引も存在しています。注意点は、信用取引はお金を借りているので、毎日金利が発生しているという点です。

②追証が発生することがある

追証(おいしょう)というのは、「追加で補償金(担保)が必要になること」です。信用取引で、手持ちの資金や株券を担保にできているうちは問題ありませんが、買っていた株が急激に下落した場合、担保が足りなくなることがあります。その場合に、追加で担保が必要となり、これを追証といいます。追証に応じることができない場合には、証券会社が自動的に注文を出し決済をします。

信用取引では、担保(保証金)の維持率を一定に保たなければなりません。維持率は、証券会社によって異なります。

(保証金とは・・・自分が実際に用意した資産のこと。)

建玉300万円に対して資金100万円は、100÷300=0.33となり維持率33%となります。

(例.維持率25%の場合)

資金100万円を用意→A銘柄を株価100万円で、300株購入→90万円に値下がり。この場合は、元本は70万円に減ります。

建玉300万円に対して資金70万円は、70÷300=0.23となり維持率23%となります。維持率25%の証券会社の場合、2%足りませんので、株券を売却するか入金しなければなりません。

建玉300万円に対して資金80万円は、80÷300=0.26となり維持率26%となります。10万円入金した場合、維持率25%を維持できるので建玉を強制決済されることはありません。

※建玉(たてだま) 未決済になっている契約総数のことです。玉は英語でポジションといい、信用買いしたら「買いポジション」、空売りをしたら「売りポジション」ということになり、買い建玉を持っていれば「株価の上昇を願っている立場」、売り建玉を持っていれば「株価の下落を願う立場」ということになります。買い建玉を持っている人を「買い方」、売り建玉を持っている人を「売り方」と呼びます。

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