配当金を受け取るには

株式を保有していると受け取れる配当金ですが、実は配当金を受け取る方法は複数あることを知っていますか?

恐らく多くの方が証券会社の口座に振り込んでもらっていると思いますが、もしかしたら、もっと貴方に合った受け取り方があるかもしれません。

この記事では、そんな配当金の受け取り方に関わる事柄を解説していきます。

この記事を読めば、きっと、もっと便利に配当金と関わっていけるでしょう。

■実際の具体的な取引の流れ

ここでは配当金を受け取る為の株式の購入の流れを紹介します。

①配当金の権利確定日を含めて4営業日前の権利付き最終日に株式を購入します。

②権利付き最終日に購入して終日保有すれば、配当金を獲得する権利を得られます。

③権利付き最終日の翌日の権利落ち日以降に頃合いを見て株式を売却します。

これが、配当金を受け取る為の株式購入売却の流れです。

次は具体的な日程を入れて解説します。
この例では7/31が権利確定日だと仮定します。

7/27(日)
7/28(月)←権利取り日 株購入
7/29(火)←権利落ち日 この日以降に株を売却しても配当金を得られます。
7/30(水)
7/31(木)←権利確定日
8/1 (金)

この例では
7/28に株式を購入して終日保有することで配当金を獲得する権利を得られます。そのため、翌日の7/29以降に株を売却しても配当金を得ることができます。

■配当金の入金目安

実は配当金の権利を獲得しても、直ぐには配当金は支払われません。

期末決算の場合は、配当金の権利確定日から2~3ヶ月後に行われる株主総会が終わってから支払われます。

例えば、3月末決算の企業では4月末から7月に配当金が支払われます。

そして、半期決算の場合は、配当金の権利確定日から2~3ヶ月後に行われる取締役会か終わってから支払われます。

例えば、9月末が半期決算の企業では10月末から1月に配当金が支払われます。

配当金の支払い日は、各企業の事情により幅があります。もし、事前に正確な配当金の支払い日を知りたいのなら、企業のホームページを見る、若しくは、直接問い合わせることで調べる事ができます。

■配当金の受け取り方法

多くの方は配当金は証券口座に自動的に入金される、と思っているのではないでしょうか?

実は配当金を受け取る方法は4種類あり、希望に応じて受け取り方法を変えることができます。

そのため、自分に取って1番都合の良い方法を選ぶのが良いでしょう。

ここでは、そんな配当金の4種類の受け取り方法を、個別に解説をしていきます。

■方法その1.企業から直接受け取る方法

この受け取り方法を選ぶと、企業から配当金を受け取れる用紙が送られてきます。そして、その用紙を郵便局に持っていき換金することで配当金を受け取ることができます。

メリット

・目に見える形で配当金を受け取れる
・株主だという実感を得られる

デメリット

・受け取った配当金を、その後入金するのなら、直接口座に振り込んで貰った方が手間が掛からない

■方法その2.企業に指定口座に振り込んで貰う方法

この受け取り方法を選ぶと、企業から指定口座に直接配当金が振り込まれます。

メリット

・換金する手間が掛からない
・指定口座に振り込まれるので管理が容易

デメリット

・振り込まれたことに気が付かないことがある

■方法その3.株式比例配分方式で振り込んで貰う方法

この方法を選ぶと、株式を保有している証券会社の口座に配当金が振り込まれます。

この場合1つの証券会社で株式を保有しているのなら問題はありませんが、複数の証券会社に同じ株式を保有している場合だと、それぞれの証券会社に保有する株式数に応じて、それぞれの証券口座に配当金が振り込まれます。

例えば
株式αを証券会社Aで100株、証券会社Bで200株保有しているとします。

そして、αから1株辺り10円の配当金が出たとします。

証券会社Aでは
100株×10円=1000円

証券会社Bでは
200株×10円=2000円

そして、株式比例配分方式での受け取りを選択していると、証券会社Aの口座に1000円、証券会社Bの口座に2000円の配当金が振り込まれます。

メリット

・保有株式数に応じて証券口座に配当金が振り込まれるので分かりやすい
・配当金を再投資するのなら都合が良い

デメリット

・複数の証券会社で株式を保有していると各口座に配当金が分散される

■方法その4.登録配当金受領口座方式で振り込んで貰う方法

この受け取り方法を選ぶと、複数の証券会社で同じ株式を保有していても、全ての株式の配当金を一括して1つの指定口座に振り込まれます。

方法その2に似ていますが、こちらは個人の証券を管理している証券保管振替機構が配当金をまとめて入金してくれるので、証券会社から簡単に手続きができます。

例えば
株式αを証券会社Aで100株、証券会社Bで200株保有しているとします。

そして、αから1株辺り10円の配当金が出たとします。

証券会社Aでは
100株×10円=1000円

証券会社Bでは
200株×10円=2000円

そして、登録配当金受領口座方式での受け取りを選択していて、指定口座を証券会社Aの口座としていたとすると、証券会社Aに保有している株式の配当金1000円と証券会社Bに保有していふ株式の配当金2000円を合わせた配当金3000円が、指定口座として登録した証券会社Aの口座に振り込まれます。

メリット
・配当金をまとめてくれるので再投資に都合が良い
・手続きが簡単にできる

デメリット

・振り込まれたことに気が付かないことがある

■まとめ

配当金の支払い日が不明確なのは、各企業の事情を考慮してのことだそうです。

投資家としては配当金の支払い日が明確な方が良いですが、楽しみに振り込まれる日を待つのも良いと思います。

また、配当金の受け取り方法は複数あります。その中から自分に取って都合の良い方法を選んでいきましょう。

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