Stop安銘柄への買い

大きく下げた銘柄はその後リバウンドするのではとつい買いを入れたくなります。

では当日場中にStop安を付けた銘柄を、翌日寄成で買いを仕掛けた場合はどんな成績になるのか?

検証してみましょう。

■Stopとは

株価は、各証券取引所において1日の値幅制限が決められており、前日終値を基準にした値幅制限が設けられています。

例えば、ある銘柄の前日終値が800円だとすると、当日の値幅制限は±150円と決められて株価は650円から950円の範囲で変動することになります。

このときStop安価格は650円、Stop高価格は950円となります。
(Stop価格が決まる仕組みの詳細はこちら)

当日場中に安値がStop安を付けたということは、売りの勢いがそれだけ強いことを意味します。

■売買ルール

Stop銘柄 詳細
仕掛け 当日Stop安(安値)が発生
手仕舞い 保有日数が○日以上

(執行方法は、仕掛け・手仕舞いともに翌日寄成)

■仕掛けのイメージ

仕掛けイメージ(Stop安(安値))

■検証結果

検証期間:2000年1月から2016年5月まで
対象銘柄:全ての個別銘柄

保有日数 引け 1日 3日 5日 10日

期待値-0.13%-0.20%+1.74%+2.61%+2.67%

期待値は、引けと翌日寄成手仕舞いではマイナスとなっています。
ただ保有日数3日以上あたりからはプラスに転じており、Stop安を付けたとしても3日目あたりから反発気運が出てくる傾向があるようです。

では何日間も連続で[Stop安(安値)]を付けるような下落勢いが非常に強い銘柄に、買いを仕掛けた場合も見てみましょう。

保有日数 引け日 1日 3日 5日 10日

連続2日-0.32%-0.49%+3.13%+3.93%+3.83%

連続3日-2.61%-2.02%+0.58%+0.94%+0.36%

連続4日-4.31%-3.09%-0.96%-0.99%-2.50%

連続5日-5.69%-3.55%-2.30%-2.28%-7.73%

■コメント

2日や3日連続で[Stop安(安値)]をつけるような銘柄は、検証結果では同様に保有に数3日目あたりから反発の兆しが高まってくるようです。

ただ4日や5日連続となると期待値はマイナスになっています。

4日以上も連続でStop安を付けたとすると、株価は半分以上も下落している状態と言えます。

連続Stop安で半値以下になるような銘柄の場合、今度は上場廃止リスクも高まってきており、積極的にリバウンドを狙った買いも入りづらくなってくるのかもしれません。

Stop安を付けて株価が大きく下げると、「さすがにそろそろ反発するのでは?」という思惑から買いを入れたくなりますが、さらに続落していく場合も十分にあります。

Stop安を付けてからの状況は、利益チャンスなのかどうかをしっかり検証した上で買いを仕掛けるようにしていきたいですね。

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