三空叩き込み

相場の世界では、江戸時代の相場師「本間宗久」によって開発された「酒田五法」というトレード手法がありますが、その中の1つに「三空叩き込み」というルールがあります。

「三空叩き込み」とは、チャート上で3日連続で窓(空間)を開けながら株価が下げ続けた状態のことを指し、売られ過ぎとみて買い向かう手法のことを指します。

■売買ルール

詳細
仕掛け 4日連続で陰線
(始値~終値の変化が1%以上)
3日連続で窓開け発生
(窓開け率が-1%以下)
手仕舞い 保有日数が○日以上

(執行方法は、仕掛け・手仕舞いともに翌日寄成)

■仕掛け条件について

【陰線】

陰線とは、1日の値動きで始値よりも終値が下がった状態のローソク足のことを指します。
そして仕掛け条件にある4日連続で陰線とは、終値が始値と比べて1%以上小さくなった日が4日連続で続いてる状態を表します。

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(陰線の詳細はこちら)

【窓】

窓とは、ローソク足とローソク足の間にできた空間のことを指します。

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通常こうした窓が連続してできることは少なく、それだけ強い売りが起きたと考えられます。

(窓開けの詳細はこちら)

■検証結果

検証期間:2000年1月から2016年5月まで
対象銘柄:全ての個別銘柄

保有日数 引け 1日 3日 5日 10日
期待値 +1.68% +2.18% +5.54% +6.44% +4.54%

期待値は、保有日数5日のときが一番高くなりました。
では保有日数5日とした場合のバックテスト成績も見てみましょう。

バックテスト 取引回数 勝率 期待値 累積損益率
保有日数5日 481回 65.49% +6.44% +3,099%

■コメント

期待値はプラスですね。
これは3日間連続で1%以上の窓を開けながら下げた場合、買いを仕掛けてじっくり粘ったら、利益になった可能性が高いということを表しています。
保有日数を5日としたルールの成績を見ると、勝率65.49%、累積損益率+3,099%とどちらも高い数値です。
ただ取引回数の合計は2000年からの検証で481回と、年換算すると30回位でかなり少なめです。
「三空叩き込み」は稀にしか発生しませんが、一度発生するとなかなか期待できる仕掛けタイミングと言えそうです。

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