ドテン売買とは、現在のポジションを手仕舞い、新たに間逆のポジションを仕掛けることです。
- ドテン売り
買いポジションを外して、新たに売りポジションを取ります。
- ドテン買い
売りポジションを外して、新たに買いポジションを取ります。
ドテン売買は、保有ポジションが含み損のときによく行われます。
最初に取ったポジションが損しているということは、トレンドを読み間違えた可能性が高いからです。
図1.トレンドを読み間違えた
図1ではトレンドが予想と違ったため、ポジションを取り直す必要があります。
また長期の時間軸では、そうそうトレンドを読み間違えることはありません。
ですから、ドテン売買は短期売買特有の手法といえそうです。
しかし、うまくいかないケースもあります。
図2.方向感のない相場
図2ではドテン売買を行っても、損失を出してしまう恐れがあります。
買いでも売りでもやられてしまうことを《往復ビンタ》といいます。
方向感がはっきりしない相場では、裏目に出る可能性が高いのです。
つまり、ドテン売買はボックストレンドに弱い手法なのです。
【ドテンすべきかしないべきか】
考えられる状況は3つあります。
- 現在のポジションが含み益
- 現在のポジションが含み損
- 含み益でも含み損でもない
「1.現在のポジションが含み益」の場合、ドテンする必要はありません。
利益をどんどん伸ばしていきましょう。
「2.現在のポジションが含み損」の場合、一考の余地ありです。
だましであると考えるならば、保有し続けます。
しかしトレンドが変わったのであれば、ドテンを仕掛けたいところです。
「3.含み益でも含み損でもない」の場合、ドテンは見送ります。
含み益でも含み損でもない状況が続いているということは、ボックストレンドかもしれません。
そのようなとき、ボックスを上と下のどちらにブレイクするか見極めたほうが賢明でしょう。
【ドテン売買に関連する相場格言】
- 利食いドテンは愚の骨頂、損切りドテンは福の神
ポジションが含み損ならドテンは有効だが、含み益ならドテンすべきではないということです。
含み益の場合、うまくトレンドに乗れていると考えられます。
株式投資の基本はトレンドどおりに売買することですから、わざわざドテンする必要がないのです。
また「損切りは早く、利食いは遅く」という格言があるように、利は伸ばしたほうが得策でしょう。