買い下がり

買い下がりとは運用手法の1つで、株価が下がった際に計画的買い増しを行う戦略です。

下降トレンドの反転を狙った《逆張り》で使われます。

株価が下げ止まらなかった場合を考慮に入れると、ポジション増加はリスクの高い戦略ですが、トレンドが反転した際のリターンも大きいです。

買い下がりと一括りにいっても、買い増しの仕方は2つの手法があります。

  • ピラミッティング
  • 逆ピラミッティング

1つ目は《ピラミッティング》です。

《ピラミッティング》は最初に大きなポジションを取り、買い増すポジションを徐々に小さくしていく戦略です。

《順張り》で使われます。

買い下がりピラミッティング650×366

買い下がりピラミッティング下落時650×366

「ピラミッティング(下落時)」の図をみると、エントリーは500円~490円でしています。

その後450円まで買い下がっています。

平均取得単価を割り出してみましょう。(計算しやすいように高値で買ったものとします)

500円×1,000株=500,000

490円×500株=245,000

480円×300株=144,000

470円×200株=94,000

460円×100株=46,000

平均取得単価=購入金額合計÷株式合計

1,029,000÷2,100=490

図の例では平均取得単価490円となりました。

現在の株価は440円ですから、51円上昇して株価が491円になれば利益が出始めます。

しかし、利益を手にするには株価が10%以上上昇する必要があるため、買い増し方に疑問が残る結果となってしまいました。

2つ目は《逆ピラミッティング》です。

《逆ピラミッティング》は小さなポジションから始め、買い増すポジションを徐々に大きくしていく戦略です。

《逆張り》で使われます。

買い下がり逆ピラミッティング650×366

買い下がり逆ピラミッティング下落時650×366

買い下がりは相場の下落を見込んでいるため、《逆ピラミッティング》が有効です。

「逆ピラミッティング(下落時)」の図をみると、エントリーは490円~480円でしています。

その後440円まで買い下がっています。

平均取得単価を割り出してみましょう。(計算しやすいように高値で買ったものとします)

490円×100株=49,000

480円×200株=96,000

470円×300株=141,000

460円×500株=230,000

450円×1,000株=450,000

平均取得単価=購入金額合計÷株式合計

966,000÷2,100=460

図の例では平均取得単価460円となりました。

現在の株価は440円ですから、21円上昇して株価が461円になれば利益が出始めます。

《ピラミッティング》の例では利益まで51円の上昇が必要だったことを考えると、《逆ピラミッティング》は株価下落時に適した買い増し方といえます。

【まとめ】

  • 逆張りでの買い増しはリスクが高い
  • 株価下落時は逆ピラミッティングが有効である

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