アルゴリズム取引

■アルゴリズム取引とは

アルゴリズム取引とは、何らかの取引ルールを事前に決め、そのルール通りにコンピューターが自動的に株式などの売買のタイミングや数量を決定し、売買を繰り返す取引方法のことを指します。

■アルゴリズム取引の種類

こうしたアルゴリズム取引には4つの種類があると言われています。

1つ目の種類は、アービトラージ系のアルゴリズム取引です。

アービトラージとは日本語では裁定取引といい、ほぼ同じ複数の商品に価格差が生じた時に、割安の商品を購入し、割高の商品を売却することによって、その価格差分だけの利益を獲得する手法を指します。

例えば、日本企業の中には東証一部に上場すると同時に、ニューヨーク証券取引所にも上場している場合があります。この時、東証一部で購入できる銘柄Aとニューヨーク証券取引所で購入できる銘柄Aは同じ企業の株式であるため、理論的には同じ株価となっているはずです。

しかし、この銘柄Aを東証一部では4,000円で売却できる時に、ニューヨーク証券取引所では3,900円で購入できる場合、ニューヨーク証券取引所で銘柄Aを購入し、東証一部でその銘柄Aを売却すれば差額分の100円だけ利益を得ることができます。

こうした裁定取引の機会は、通常はほんのわずかな時間しかないのですが、その機会をコンピューターに自動的に探させ、売買させる方法がアルゴリズム取引では行われています。

2つ目の取引手法は、マーケット・メイク系と言われるアルゴリズム取引です。これは市場に対して買いと売りの両方で指値注文を出すことで、その差額を利益として獲得しようとする方法です。

例えば、同じ銘柄を1,100円での売指値と、1,000円での買指値の両方を同時に市場に対して提示します。

そしてその2つの指値注文に対して、他のプレイヤーから注文があれば、差額分の100円を手にすることができます。こうした指値注文を自動的に行うタイプのアルゴリズム取引も存在しています。

3つ目の取引手法は、執行系と言われるアルゴリズム取引です。機関投資家などが売買を行う際に、大量の注文を一度に出してしまうと、それによって需給関係が崩れ、株価が大きく変動してしまう可能性があります。

そうしたことを防ぐために、注文を自動的に分散して行うようにしているアルゴリズム取引も行われています。

最後の取引手法は、公開された情報を分析することによって、短期的な価格変動を予測し、それに基づいた取引を行うことによって利益の獲得を目指すディレクショナルと言われる方法です。

例えば、「日本銀行が追加緩和の決定を行った」などのニュースが流れた際に、その文章をコンピューターが自動的に解析し、為替が円安方向に動くという方向性(direction)を予測し、ドル買いの円売りを自動的に行うといったことがディレクショナル系のアルゴリズム取引です。

この取引手法は、ニュースの影響をより増幅させる効果があるため、新聞や雑誌等でアルゴリズム取引がもたらす影響として取り上げられているのはこのディレクショナル系のアルゴリズム取引だと言われています。

■個人では一部の証券会社が対応

こうしたアルゴリズム取引は取引のルールをコンピューターに自動的に行わせるものであるため、この取引手法を行う際にはプログラミングの知識が必要となります。

しかし、このプログラミングの知識があればすぐにでもアルゴリズム取引を個人でも出来るというわけではなく、証券会社によってそうした自動売買に対応状況が異なっています。

そのため、アルゴリズム取引に興味を持っている個人投資家は、利益が出るルールを考えることと同時に、アルゴリズム取引に対応をしている証券会社を探し、口座を開設しておくことが必要となります。

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