PCFR

■PCFRとは

PCFRとはPrice Cash Flow Ratioの略で、日本語では株価キャッシュフロー倍率と言われます。

Priceは株価、Cash Flowはキャッシュフローと言われる企業に入ってきた資金、Ratioは比率なので、PCFRは「株価が一株当たりのキャッシュフローに対して、何倍の値になるのか」を表したものになります。

また、このキャッシュフローは、当期純利益に減価償却費を加えたものを用います。例えば、株価が1000円の企業の1株あたりのキャッシュフローが100円だった場合、PCFRは10倍となります。

■PCFRは海外企業との比較を容易にし、かつ企業の成長性を織り込んだ指標

このPCFRは近年企業のグローバル化が進むにつれて注目を集めてきている指標だと言われています。

国ごとによって会計制度が異なっており、それゆえに減価償却額などの扱いが国によって異なってきます。

そのため、日本企業が国外で海外企業と戦っているにもかかわらず、そのライバル企業との財務比較が簡単にはできないという問題が生じてしまいます。

そこで、PCFRでは一度利益から引かれた減価償却費を足し戻すことで、減価償却の方法が異なる企業でも比較を可能にしています。

このように、企業の海外進出が進むにつれてPCFRの重要性が高まりつつあります。

またPCFRのもう一つのポイントは、企業の成長性を織り込んだ指標とも考えられることです。

一般的に、将来への成長が期待できる企業ほど、設備投資などを積極的に行っています。そして、その設備投資を積極的に行っているほど、減価償却費が売上から引かれ、利益が少なく見えてしまうことになります。

そのため、当期純利益や営業利益などを投資の参考にしてしまうと、設備投資を行っている将来性ある企業ほど利益が少なく、魅力のない企業かのように見えてしまいかねない、という問題が生じます。

それに対して、PCFRでは減価償却費を足し戻しているため、そうした影響を取り除くことができます。

このように、PCFRには企業の将来性もある程度反映されているものと考えることができます。

■投資におけるPCFRの使い方

このPCFRは市場平均や同業他社と比較をして割高・割安を判断するために用いられます。計算式から分かるように、「PCFRが高い」ということは、「キャッシュフローが少ないにもかかわらず株価が高い」という状態を意味しているので、株価が割高になっている可能性が高いと言えます。

逆に、「PCFRが低い」ということは「キャッシュフローが多いにもかかわらず株価が低い」という状態を意味しているので、株価が割安になっている可能性が高いと言えます。

例えば、株価が1000円の企業が2つあり、一方は1株あたりキャッシュフローが1000円で、もう一方は1株あたりキャッシュフローが10円だった場合のことを考えてみましょう。

前者はPCFRが1倍となり、1株あたりで1000円もの現金を生み出しているにもかかわらず株価が1000円しかありません。

しかし、後者の企業はPCFRが100倍となっており、1株あたりで10円しか現金を生み出していないにも株価が1000円にもなっていることになります。

こうして考えてみると、後者の企業は過大評価されている可能性が高いということが分かります。

このように、PCFRは市場平均や同業他社と比較をして、その値が高ければ割高に、その値が割安になっている可能性が高いと判断することができます。

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